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ヒマラヤ西部地域におけるチベットの進出とその文化的影響の歴史的研究

Historical Study on the Invasion of the Old Tibetan Empire and its Cultural Influence in Western Himalaya
2023~2024年度

研究代表者

岩尾 一史(文学部・准教授)

共同研究者

岩井 俊平(龍谷ミュージアム・教授)
稲葉 穣(京都大学・教授)
西田 愛(京都大学・特定准教授)

研究種別

共同研究

概要

 パキスタン東北部〜インド西北部にかけてのヒマラヤ西部地域は、古来より知識・技能・文化の交通路として機能したと同時に、東西南北の国家勢力が侵入・支配した場であった。古代チベット帝国(吐蕃 7世紀-9世紀半ば)も当該地を支配した勢力の一つである。この地域の研究は19世紀後半より現在まで歴史学、言語学、考古学、貨幣学など各分野にて分厚く蓄積されているが、近年の研究分野の細分化などの理由から、各分野の研究成果が必ずしも共有されていない。特にチベット研究の立場から当該地域の研究をおこなった例は極めて少ない。
 本研究では当該地域におけるチベット帝国の支配の歴史的経緯と、その後のチベット文化の影響を解明する。その際チベットがヒマラヤ西部地域に進出する8世紀から12世紀までを主なターゲットとしつつ、チベットが支配に入れた青海地域や河西地域との比較をおこないながら、チベット研究、中央アジア研究、イスラーム世界史研究、考古学の4視点から多角的に捉え直す。